原木栽培シイタケの作り方(2/2)

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hoshi2man

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1986年8月26日、おとめ座、五黄の寅、O型、千葉県富津市出身、印西市在住、3児の父(6歳、4歳、2歳)※2021年末時点
木更津高専卒業→(編入)和歌山大学→(就職)某建設コンサルタント

自分らしい生き方とは何ぞや?と悩む30代男性。
食・農業、防災、福祉に興味あり。

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どうも、千葉県富津市のシイタケ農家の息子です。
では、前回の続き。原木栽培シイタケの作り方について書いていきます。前回のブログから見たい方は以下のURLよりご覧ください。
原木栽培シイタケの作り方(1/2) – 迷える農家の息子ブログ (hoshi2man.com)
前回のブログと重複しますが、まずは全体のスケジュール。

原木栽培シイタケの栽培スケジュール

1年目 10、11月ごろ 原木に使う木を切り倒しておく
2年目 3月ごろ    切り倒しておいた木を玉切り、植菌、仮伏せ
    梅雨前から7月中ごろまでに本伏せ
    10、11月ごろ 天地返し
3年目 早ければ3月、遅くても11月ごろにはシイタケが出てくるので収穫

前回、2年目3月ごろの「切り倒しておいた木を玉切り、植菌、仮伏せ」まで解説したので、今回は本伏せから。

本伏せ

本伏せ。榾木(菌を植えた後は原木から榾木になるみたいです)の含水率を一定に保つために、湿度、乾燥具合を管理するために榾木を組んで置く工程です。素人目には、どこか立てかけて置いておけばよいんでしょ?という感じかもしれませんが、ノンノンノンです。ここは、椎茸農家さんの技術が試されるところのようです。そのため、単に榾木を置くと言っても、様々な置き方があります。おそらく、型はありますが、各農家さんが工夫して、地域にあった置き方しているのではと思います。そのため、ここではネットで見つけた本伏せの置き方の基本形をいくつか紹介しておきます。

【鳥居伏せ】
風通しが良く、湿度が高い場所に伏せこむ場合はこの組み方が最もおススメ。
【ヨロイ伏せ】
鳥居伏せの中に2本(径が太い場合は1本)多く入れた組み方。 鳥居よりも湿度を持ちやすく、最も良く用いられている組み方。 湿度が比較的高い場所では高く、湿度が比較的低い場所では低く組むと良い。
【ムカデ伏せ】
交互に斜めに立てかけていく組み方。 太い原木を使用する場合や急斜面に伏せこむ場合におススメ。
【井桁積み】
平地限定だが、単位面積当たりの収容本数が多く天地返しが用意に行える。 高くし過ぎると上部が乾燥し過ぎるので注意が必要。

出典:森のきのこ倶楽部 きのこ栽培塾 https://www.rakuten.ne.jp/gold/drmori1/koma_sitake.html

地域の気候(気温、湿度、降水量等)、置く場所の環境(日陰、日向、土の含水率等)、管理方法(灌水の有無、天地返しの有無)、取り扱う品種等によって、各農家さんが判断して置き方を決めているのだと思います。このあたりは、椎茸農家の息子としてはテンション上がるポイントですね。w
イメージ写真貼っておきます。

鳥居伏せ(はる農園)

若干、変形ですが基本は鳥居伏せです。

ヨロイ伏せ(星農園)

ムカデ伏せ(星農園)

天地返し

榾木の含水率等が各榾木内で均一になるように、榾木の上下を入れ替えて置きなおす等の工程を言います。詳しい話は、キノックスさんという会社のホームページによさげな情報があったので貼り付けておきます。

Q:天地返しの効果と実施時期について教えて下さい
仮伏せの終了した植菌木は、原木全体に菌糸を蔓延させる目的で本伏せへ移行します。菌糸の蔓延には、温度と酸素の供給が重要で、梅雨明け後は温度的に20℃以上が継続するようになることから、この時期に原木内に酸素を供給する管理を心がける必要があります。具体的には、1週間に2回程度を目安に植菌木への散水と乾燥を繰り返し与え、材内部の新陳代謝を促進させることで、内部への酸素供給を図り、榾化を促進させます。その際に、植菌木内に満遍なく菌糸が蔓延し、榾化を均一に進めるために行う管理が「天地返し」です。具体的には、ヨロイ伏せとなっている植菌木の上下と表裏を反転させるように積み替えます。
天地返しを行うことで植菌木内の水分が抜け易くなり、しいたけの菌糸が良好に伸張できるようになります。実施時期は、しいたけの菌糸が旺盛に伸びる7~9月までの間に2回程度実施することが理想です。水抜けの悪い重い榾木は、積極的(月1回)に天地返しを行うことで、水抜けが良くなります。ただし、雨が少なく散水もできないような場合には、榾木が乾燥してしまい天地返しが逆効果となる場合もありますので注意して下さい。

出典:株式会社キノックス http://www.kinokkusu.co.jp/etc/09zatugaku/hakase/ha-shiitake_genboku_3.html

この解説では、「2回程度実施することが理想」、「水抜けの悪い重い榾木は、積極的(月1回)に天地返しを行う」等と書かれていましたが、我が家では秋ごろ1回行うかどうかといった話を聞きました。また、他の農家さんの話では全くしないという話もあったので、やはりこの辺りはかなり差がありそうです。

ここまでくれば、あとは椎茸が出てくるのを祈り待つのみ!!もちろん、本業の農家さんは管理方法も色々ありますが。
ちょっと興奮して書きすぎてしまったので、椎茸の収穫、品種の話は、また次回。

シイタケ農家さん、関係者の皆さん、ありがとうございました。

ちなみに、もっと詳しく知りたい!!という方は、森産業さんのホームページがオススメです。さすがの森産業。
森のきのこ倶楽部 きのこ栽培塾 https://www.rakuten.ne.jp/gold/drmori1/koma_sitake.html

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1986年8月26日、おとめ座、五黄の寅、O型、千葉県富津市出身、印西市在住、3児の父(6歳、4歳、2歳)※2021年末時点
木更津高専卒業→(編入)和歌山大学→(就職)某建設コンサルタント

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