前回に引き続き、農福連携のセミナーに関する感想について書いていきます。
発言そのままのところもありますが、私の解釈で書いているところも多いのでご注意ください。
内容は、「働き方、環境」、「成果に関する考え方」、「農福連携をする上で有機栽培をするにあたってのメリット、デメリット等」の3点を紹介した後に、最後にまとめとして、「星野の気づき・まとめ」を整理しました。
目次
働き方、環境
- ごきげんファームはチームで動くのを基本にしている。有機野菜の栽培や養鶏等担当項目は固定して動いている。1チームは、社員1名、利用者5名程度を基本にしている。ただし、単なる農作業であれば、その人数でも良いが、自社管理の農作物管理となると、もう少し手厚いチームが必要である。成果については急ぎで出荷しなればならない状況があれば注力する。農繁期に人を調整することがある。
- 1人で作業できるかどうか、ここをクリアできなければ採用しない。イメージとしては企業雇用と就労支援B型の間位の障害者を中心に採用している。障害者のフォローのためだけに人を割くことは経営上難しい。採用の際には就労支援センター等の福祉の専門家に協力をあおぐ、色々な試行錯誤の結果、今の採用基準にいたった。
- 障害者が来て場が和やかになり作業効率が上がった。障害者の作業効率は健常者より劣ることもあるかもしれないが、組織全体で力を上げることはできると思った。
- 知的障害のある方は健常者と組みやすいのでチームで働く、精神疾患のある方はチーム組みにくいので、一人の作業や屋外空間の作業をする等を基本にしている。
成果に関する考え方
- ごきげんファームは、ごきげんな社会をつくること、農業をとおして障害者にやさしいまちづくりをしたいと考えている。そういう意味では、地域と障害者の接点になっていることは成果の一つ。有機野菜は地域とのつながりをつくりやすい。利用者の工賃を上げる環境が作れれば、もっと輪を広げられるのではと考えている。今の環境よりも少しでも良くしていけるよう目指したい。
- 京丸園では、給料を上げる=能力をあげる、という考え方をもっている。3分の1程度は最低賃金以下の雇用である。数年かかったが、最低賃金を超える給料にできた方もいる。農業にGAP、生産工程を管理できる仕組みを落とし込んで、能力を数値化できるようにしたい。
- 京丸園では安い賃金ではなく、高い賃金を支払うことで農業を強くしていきたいと考えている。また、能力と給料を一致させると、純粋に「ありがとう」と言える。福祉と組んだので農業が強くなったと言いたい。福祉と組むことで農家はもっと考える機会が増える。
農福連携×有機栽培×多品目のメリット、デメリット等
- 生産性だけであれば多品目の方が良い。難しいのは、多品目の農場を管理すること。1,2年ではできない。各部門で管理する方が退職するリスクを負っている点もデメリットとしてある。
- 多品目のメリットは楽しさ。地域の人と有機野菜を共有している感覚が良い。
- 多品目の有機野菜栽培に加えて、養鶏を始めた理由は、有機野菜の宅配で獲得した顧客がセットで卵を買ってくれると考えたから。
★星野の気づき・まとめ★
さて、農福連携セミナーの感想ざっとまとめてみましたがいかがだったでしょうか?!
私の気になった点を中心にまとめていて、全部網羅出来ている訳ではないので、気になる方は、ごきげんファームさんや京丸園さんについて調べてみると面白いかもしれません。
また、引き続き農福連携については、先進事例等の情報入手したら発信していきたいと思います!!
鈴木さん、伊藤さん、青山さん、NPO法人農業支援センターの皆さん、読んでくれた皆さん、ありがとうございました。