目次
読んだきっかけ
一時期、オリエンタルラジオの中田さんのyoutubeにはまっており、世界の歴史の勉強にはまっていました。その中田さんが紹介する多くの動画のベースになっていたのが池上さんの書籍です。それがきっかけとなり、池上さんの本を読み進めていく中で、最新の国際情勢が取りまとめられている本書に行きついたというのがきっかけです。
本の概要
毎年、そのタイミングの最新の世界情勢踏まえて書かれている本です。私が読んだタイミングが少しずれていたので最新の時事情報とのずれはありましたが、文化や歴史背景等が書かれており参考になりました。
目次等が下記のURLから見れるようなので参考までに。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000575/
その他、基礎情報整理しておきます。
書籍名:知らないと恥をかく世界の大問題12 世界のリーダー、決断の行方
著者:池上 彰
発行年:2021年7月9日(初版)
発行:株式会社KADOKAWA
値段:900円(税別)
頁数:280頁
寸法:10.9 x 1.2 x 17.3 cm
印象に残った点
アメリカ
- まだまだ黒人差別は根強く残っている。もちろん、ニュースで聞くので完全になくなったとは思っていなかったが、政治等、地域の文化や背景の影響が強い分野では特に差別がありそう。
- 今は、民主党の方が人権を大事にして、黒人差別をなくす方向に力を入れているが、奴隷解放宣言当時は、民主党こそが南部の奴隷制を支持していた。
- トランプ政権の敗因のひとつは、新型コロナウィルス対策の失敗にある。感染者数を抑える等の施策が効果をあげていれば、まだ続いた可能性も。個人的には、コロナ自体の致死性の低さ等を踏まえた判断で経済優先を選択していたのであれば、実は正解だったかもしれないとすら思う。たまたまかもしれないが。
イギリス
離脱したいワケのひとつが「漁業権」だったのは意外だった。イギリスと言えばロンドンのような歴史ある都市部のイメージが強かった。ただ、よく考えてみれば日本と同じ島国であり、漁業が盛んなのも納得。イギリスの名物はフィッシュ&チップスだしね。
ロシア
- プーチンの宮殿は1400億円。すごい。
- ロシアでは割とあからさまな暗殺も行っているよう。。。
- ロシアは2020年に憲法を改正。プーチンは2036年まで大統領を続ける可能性が出てきた。
中東
アラブの春という民主化運動が国によって成功・失敗した要因のひとつは民主主義の基礎があったかどうかと言われている。今まで共産主義、社会主義しか経験のなかった国が急に民主主義を掲げて行おうとしても上手くいかなかった。我々日本人にとっては民主主義の社会が当たり前だが、世界には社会主義が当たり前の国がまだ多くあったということ。
中国
- 偽パンチェン・ラマ問題。社会主義国である中国と宗教は相性が悪い。そのため、ダライ・ラマとの関係性も良くない。とはいえ、偽のパンチェン・ラマまで仕立て上げ、チベット仏教を崩壊に追い込もうとは。中国の強引さを感じる話でした。
- ヨーロッパでコロナが流行した最初の国はイタリアと呼ばれています。これは、コロナが発生した中国と関係しています。中国は「一帯一路」政策を進めており、イタリアはヨーロッパの入り口にあたり、多くの中国人がイタリアで働いていました。
世界の歴史と国際情勢
世界の歴史を知ることは、今の国際情勢を理解することにつながる。感覚的には理解していましたが、今回、各国の歴史的背景を勉強した後に、国際分野のニュースを知ることで実感しました。
ロシアのウクライナ侵攻では、軍事行動をとったロシアを単に批判するだけではなく、ロシアの歴史、特に第二次世界大戦後の動きやロシアが大事にしていること等を知っていたことで、俯瞰して見れました。また、ロシアの行動による日本や世界の影響、特に中国との関係等も考えることができました。また、韓国の大統領選がありましたが、こちらも、過去の大統領選や日本との関係等を学んでいたことで、いつもは右から左に聞き流していた情報をとらえることができました。
世界史は、一見、単なる教養と思われがちですが、視点を変えることによって活かし方も変わってくることを体感できています。
中田さん、池上さん、読んでくれた皆さん、ありがとうございました。